原点回帰

愛おしくってごめんね

降り先模索記~ジャニーズWEST 1stコンサート編(前)~


年始、担降り先を探す心の旅、名付けて『降り先模索記』。
遅まきながら、ジャニーズWEST 1stコンサート 一発めぇぇぇぇぇぇぇ! 前編です。新年早々、応援したいアイドルに気付いてしまったかもしれない話(前)ともいう。そのうち、キスマイ新春イベント編をお送りいたします。たぶん。予定は未定。

 


中居くんが好きすぎてつらいから誰か担降りさせてくれ。

最近の口癖である。
いや私は中居担とは名乗れないのだけれど、他に適切な言葉が見つからないので担降りという言葉を使っている。
とにかく、中居くんが器用で不器用で天使で閻魔様で格好よくてかわいくて好きで好きで好きで好きで好きで好きでつらい。つらすぎていっそ他のアイドルに嵌まりたい。それでもやっぱり中居くんってなって戻ってくるんだろうなあ、と思いつつ刹那的な享楽に踊らされたい。

というわけで、ジャニーズWESTのコンサートを見に、大阪に行ってまいりました。都民なのに、横アリ蹴って城ホ行く不思議。
やっぱり、関ジュ出身の彼らを見に行くのならば、ホームたる大阪公演に行かねばならぬと思ったのですよ(???)。何事も形から、担降りも形から。


城ホついた瞬間、平均年齢の低さに打ちのめされる私。あちこちから聞こえるこてこての関西弁も怖い。
心を落ち着けるために、iPodSMAP聞いた。SMAPの曲で武装してようやく回りを観察できたのだが、なんというべきか、空気がきゃぴきゃぴしてた。年齢とかそういう問題だけでなく、雰囲気が若かった。


アイドルがアイドルとして輝ける場。それが、コンサートである。きょうび、アイドルはマルチタレントであることが求められるが、アイドルが全力でアイドルをやれる場所が、コンサートだと思う。
そんなコンサートで、ジャニーズWESTがどう煌めいてくれるのか、楽しみだった。

しかし、終わってみれば、私にはジャニーズWESTの記憶が、断片的にしかない。

 

 


実はそんな予感はしてた。
横アリの初日、バックに関ジュがつくんじゃないかってその界隈がざわざわしてた。あの子の名前があって、あの子がいるんじゃないかって、私の心もざわざわした。
横アリの1公演目が終わって、あの子がバックについていることが分かった。横アリにいたからといって城ホにいるとも限らないとはいえ、あの子がいるかもしれないと思うと、あの子に、ここに君を気にかけてる人間がいることを知ってほしくなった。
ファンサが欲しいのとは違う(どちらかというと、過剰にファンサほしがるヲタも、過剰にファンサするアイドルもあまり好きではない)。ただ、あの子に、君のことをみてる人間がいるんだよって教えてあげたかった。教えてあげたいというとなんだか上から目線で好ましくはないのだけれど。

そう思うと、いてもたってもいられなくなって、私は数年ぶりにうちわを作った。中間担(仮)であったはずが、数年ぶりに作ったうちわは、違う子の名前だった。
淳太くんのうちわ?借りたよね。

 

大阪入り前日、久しぶりにアイドルがアイドルとして輝ける現場に足を踏み入れる高揚感から、寝られないんじゃないかと思った。
そんなことはなかった。むしろ秒で寝た。が、起床予定時刻より大幅に早く目が覚めてしまった。その時、ふと思ってしまった。
ああ、今日はステージにあの子がいるかもしれないんだ。
そう考えるとわくわくわくわくしてきた。

あれ、もしかして私って自分で思ってたよりあの子のことが好きなのかもしれない。

コンサートが始まって、自分で自分に驚いた。
横アリのレポとか熱心に漁ったわけじゃないから、いまの髪色も知らずに挑んだし、横アリに入った友人からは「どこにいるか分からなかった」と言われたことだし、簡単に見つけられないだろうな、と思っていたのに、あの子のこと、秒で見つけてた。
ものの見事にあの子しか見られなかった。
隣の友人からは「いる???」って聞かれた。全然いるのに。もしかして、こんなにもあの子から目を離せない私ってマイナーなの?

私は、決してバックのジュニア目当てでチケットを取ったのではない。むしろメインのアイドルを見ないのはコンサートにおいて邪道ではないだろうかとすら思っていた。
邪道なのは、私だった。

 

当たり前だが、大多数はジャニーズWESTを目当てにこのコンサートに来ている。1stコンサートだからバックに誰をつけるのかなんて想像しかできないわけだし、そもそも1stコンサートはおめでとうの場でもあるのだから、ジャニーズWESTをみないのが少数派で邪道であることなんて、火を見るより明らかである。
どれくらい少数派だったか。アリーナに入ったとき、それを痛感した。

バックステージにジャニーズWESTのメンバーが勢揃いしていた時のことである。
もちろん、9割の人は、バックステージにいるジャニーズWESTを見る。でもその時、あの子は中央のステージ脇の花道にいた。メインたるジャニーズWESTに背を向けて、そちらを凝視する私。
メインに背を向けてたのなんて、わたしと、近くにいた向井康二くんのうちわを持った子くらいだった。そうだよね、近くのイケメンを見るよね、普通。私は、昔からそうなんだが、近くのイケメンより遠くの推しなんだ。

近くのイケメンより遠くの推し。
これを徹底しすぎた結果、同じくアリーナで、真隣をトロッコで通る神山くんをガンスルーするという事態も起きた。双眼鏡で遠くのあの子を見ていたら、視界の端に、派手な色の何かが横切った。
「え?」と思ってそちらを見ると、サインボールだった。ということは、と顔をあげると真ん前を、神山くんが通りすぎていった後だった。
ちょっと待て。私は、通路側にいたのにも関わらず、神山くんがトロッコで通るのにも気がつかずに遠くのあの子を見ていたのか。正気か。


あの子、びっくりするくらい表情が固かった。何年ジュニアやってるの。なのに、ジャニーズWESTとか関ジュの子たちと絡むときだけ、とっても良い表情するんだ。
あの子、『ええじゃないか』とか、サビの振りが本当に他の子たちと同じ振りなの?っていう躍り方だった。
煽りダンスの煽れてなさにも、『無責任ヒーロー』の振りのこなれてなさにも、『浪速一等賞!』のじたばたどたばた感も、MCで呼ばれて出たものの、立ち位置に迷ってそうな佇まいも、全部全部目が離せなかった。

器用で不器用なあの子が、私にとっては一等賞だったのだ。

 

 

ジャニーズWESTを見にきたはずなのに、なぜだ」

公演が終わるごとに私は繰り返した。次は、次こそはジャニーズWESTを見るのだ。そう決意しては結局、『近くのイケメンより遠くの推し』を実践してしまっていた。

 


関西ジャニーズJr.の、金内柊真くん。
わたしは、君の未来を探したいよ。