原点回帰

愛おしくってごめんね

担当と呼びたかったあの子へ


息が止まるとは、目の前が暗くなるとは、こういうことを言うのだ。

 


どうなるんだろうって思ってた。
「やっぱり」と思う自分と受け入れたくない自分との板挟み。
千秋楽で号泣されたらどうしようって思ってた。
でも、あの力強いパフォーマンスを見たら、まだいてくれるんじゃないかって思ってしまった。
私が思うよりずっと、あの子は強かったのか。

 

ジャニーズWESTの小瀧くんの、
「高校を卒業するまでにデビューできなかったら辞める」
といった趣旨の発言を目にするたびに、見なかったことにしてきた。
あの子もそういうこと考えてそうだなって思ってたから。

 

あの子は賢い子だと信じてたから、新年度を迎えることが怖かった。
あの子は真剣に、現実的に未来のことを考えられる子だと思ってたから。
この節目を越えても、早くて二十歳、遅くとも大学卒業に際して身分の保障がなければ、あの不安定な世界に身を任せられる子じゃないんじゃないかって思ってた。

 

だからこそ、新年度を越えたら、『担当』と呼ぼうと思っていた。

 

それなのに、あんなにも魅力的なステージを見せてくれたから、私はうっかり警戒心を緩めてしまった。
落とされてしまった。
ステージの上、きらきら輝くきみを見てしまった。
でも、すっかり安心したあとに、意識的に目に耳に入れなかった媒体に触れて、もしかしたらって思った。
杞憂であれ、と思った。

 

とはいえ、私があの子に興味を持つきっかけとなった番組、最近見ていると嫌な予感しかしなくて、
劇場にある箱に投じたお手紙には、未来のことが書けないでいた。
その判断が間違いじゃなかったことが、自分の勘が当たってしまったことが、悲しい。


私はずっと、
「もしそういう決断をしたなら、よくやったって思う」
と言っていた。
だって、正直、それが賢明な判断であることはわかってしまう程度には、私は子どもではなかったから。
それなのに、今は「よくやった」と言ってあげられない。ごめんね。
だって私はもうステージの中できみを見つけちゃったから。

 

 

 

 

ひとつ言えるとしたら、あの子が私が好きになった「賢い」アイドルだったことが証明されてしまった。

だった、と過去形になってしまうことが、こんなにも寂しい。
わたしはまだ、きみのいない世界で生きていくすべを見つけられないでいるよ。

 

すべてが夢であれと、間違いであれと願ってしまう私を、今日だけは許してね。

 

担当したいとはこういうことなのかもしれない


担当とはなんぞや。

去年の夏、何年かぶりにジャニヲタへの復帰を果たしたものの、『担当』とはなんだろうかと考え続けていた。

oskcmtn.hatenablog.jp


長らくジャニーズといえば中居くんとSMAPにしか興味がなく、そこと関わる場面でばかり後輩グループを見ることが多かったし、女性アイドルを応援することが多かったために、『推し』という言葉のほうが馴染みが深いからだろうか。

未だに私は中居くんを『担当』とする勇気はない。好きだという気持ちはバリバリの現役だけれども。

 


そんな、『担当』不在の私に、決定的な転機が訪れた(かもしれない)。

関西ジャニーズJr.の『春休みスペシャルShow2015』、通称春松竹での出来事である。

出来事というのは少し違うかもしれない。具体的に何か事件が起きた訳でもなく、こちらの心境の変化、あるいは深層心理への気付きでしかないとも言える。

 


前々からあの子に対してはかわいいだとかかっこいいだとか、そういう即物的な感情はあまり抱いたことがなくて、ずっと、応援したいな、という思いでいた。
でもとある日、春松竹の一部二部と続けて入って、一部を見てる時にはじめてあの子に対して、
「良いパフォーマンスするじゃん!」
って感動した。
すごく嬉しかった。
ファンサをもらえたのも嬉しいことは嬉しいけど、あんなに素敵なパフォーマンス見せてもらえたことが、何よりも嬉しかった。

もっともっと、大きなステージで輝く姿がみたいと願ってしまった。

トークしてるあの子に対して、応援したいと思うことしかなかったのに、ステージ上で歌い踊るあの子をみて、もっと大きいステージで輝いてほしいと思ったのは、正直はじめてだった。
とはいえ、その後の二部を見たら、あれ、一部ほど良くはないぞ?ってなって感動が少しだけ鈍くなったりもしたのだけれども。

 


春松竹でのパフォーマンスがわたしのなかでとてもとても素敵だったから、ファンサをもらえたことよりもなによりもそれが嬉しくて、ステージ上できらきらするあの子をもっとみたい、と思ってしまったとき、『担当したい』というのはこういうことなのかもしれないと、ふと感じてしまった。


関西ジャニーズJr.の金内柊真くん。
わたしは、きみのことならば、『担当』と呼べるのかもしれない。

 

降り先模索記~ジャニーズWEST 1stコンサート編(後)~

そういえば、ジャニーズWESTのコンサートのためにわざわざ大阪まで行ったのに、バックについていた関西ジャニーズJr.の金内柊真くんばかり見てしまった話だけして、肝心のジャニーズWESTについてほとんど言及してなかった。


それってどうよ。


と思わなくもないので、あれから一か月以上経ってはいるものの、年始、担降り先を探す心の旅、名付けて『降り先模索記』、ジャニーズWEST 1stコンサート 一発めぇぇぇぇぇぇぇ! 後編です。新年早々、応援したいアイドルに気付いてしまったかもしれない話(後)になったら申し訳ない。

キスマイの新春イベントもなにわ侍も書きたいのに、堂本光一くんのEndless Shockも近付いているし、うっかり春松竹にも足を踏み入れることになったし、誰か頭で考えたことをすぐに文字にするものとか発明してくださらないかしら。

 

 

あの子がステージにいない間、ちゃんとジャニーズWESTを見ていた。と、自分では思っている。
そんな、濱ちゃんと照史くんと神ちゃんが『愛のかたまり』歌ってるときに、いつ出てくるかなって中央のステージちらちら振り返ったりとか、そんなことしてませんから。多分。


ジャニーズWESTをコンサートという場で見て改めて思たことは、重岡くんの120%アイドルが溢れるダンスがとても好きだということだ。

ふと「あー、この子めっちゃ良い躍り方するなあ」って思ってしばらく視線を取られると、だいたい重岡くんだった。特に『夢を抱きしめて』のとき。このときの白の衣装の淳太くんがとっても好みだったので、双眼鏡で追っかけていたが、全員が並びで踊るところから重岡くんに視線を盗まれて、途中でハッとなって淳太くんに戻す、というのを毎公演繰り返したのは私だ。ダンスが群を抜いてうまいというわけではないけど、「見られている」ことを意識しているアイドルのダンス。私はアイドルが好きなのであって、シンガーやダンサーを見たいわけではないので、自分の魅力を解釈して開放してくれるような、アイドルらしいダンスが大好きである。
手の振り方とか、踊りかたとか、ああ、この子はセンターを勝ち取った子だなって感じた。ファンサの仕方がわたしの大好きなかの御方にちょっとだけ似ているからかもしれないけど。*1

 

重岡くんの次に印象に残ったのは、のんちゃん。

『うちの息子が一等賞』のコーナーで、タライを見上げたとき、上向きの顔がブスじゃなくてびっくりした。
ふつう上向いたときの顔ってブスになるじゃん。全然ブスじゃないの。整った顔立ちがなせる奇跡。のんちゃんのお顔は好みではないけれど、整った顔立ちであることを存分に思い知らされたね。
さらにいえば、綺麗な顔立ちというだけでなく、彼は非常にクレバーだとMC等々で感じさせられた。周りのことを良く見てるし、考えて喋ってるし、センスが良いし、器用。重岡くんとのんちゃんはジャニーズWESTの中では圧倒的に「頭使ってるな」感があった。クレバーなアイドルは大好きだ。自分をどう見せるかを考えているアイドルが大好きだ。みんなもっと頭使っていこうぜ。*2
あと、今回ののんちゃんのうちわのビジュアルは最高に良かったから、敬意を表して購入した。良いものに投資をし、それが「良い」のだと意思表明するのはドルヲタの義務だと思っている。義務だからこそ、終演後には重岡くんのうちわも追加した。

 

セトリで印象的だったのは、やっぱりメンバー紹介ラップだろうか。
最初「メンバー紹介ラップがある」と聞いた時は、「ジャニーズWESTよ、お前もか」と思ったものである。『Five True Love』狂信派なもので。中居くんのつくるFiveシリーズって、愛と呪詛の狭間にあるよね。*3
ジャニーズWESTも成長とともにメンバー紹介ラップが変わっていくのかなあと思うと、楽しみであると同時にちょっと不安でもある。まあでもコールとか楽しいからいいよね(といいながらバックにいるあの子を必死に追いかけてたからあんまりコールとか参加してなかったような気がしないでもない)。

 

 

 

と、ここまで書いて、止まった。あれ、ほかに思い出せないぞ。
コンサートから一カ月以上経ってしまうと、本当に印象的だったところしか思い出せないものですね、残酷。だからこそ、コンサート中にメモする人とかがいるのでしょうか。ちなみに私はノーメモ派。近くのイケメンより遠くの推し派なので、お目当ての子の一挙一動見逃さないため、メモなんてしてる余裕があるなら双眼鏡覗いちゃう。


あまり良いことが思い出せないというと、じゃあ悪いことは思い出せるのかとなるが、悪いというより「私は」あんまり好みじゃないなあと思ったことはいくつかあって。
一番良くない意味で印象に残っているのは、MCであるメンバーが「(本人曰く)エビカニアレルギーの神山くんが、お弁当でカニクリームコロッケを食べてしまったこと」を笑い話にしていたくだり。*4

これはまあ普通に良くないな、と思ったことで、一か月以上経って記憶が曖昧になっている現象の問題は、単なる記憶の経年劣化というだけではなく、「私は」あんまり好みじゃないなあ、と思った点にあるのかな、と思っている。

彼らが、「俺たちとおんなじ景色、みてくれる?」「俺たちの一番近い存在でいてくれる?」だとかステージ上で述べていたのだか、「はて、同じ景色とは何だ」「さて、一番近いとはどういうことか」と気になった。

 

わたしは、アイドルには雲の上の存在でいてほしい派である。
アイドルとはすなわち偶像であり、簡単に手が届くような存在であってはならない。我々と同じであってほしくない。遠くにいてほしい。文字通り達観していてほしい。時折、気まぐれ(にみせかけつつ確信的)に我々に恩恵をあたえてくれればそれでいいのだ。だからこそ、私と同じ景色なんて見ていてほしくない。彼らはステージ上で誰よりも輝いていてほしくて、私はそれを見る側でありたい。

好きなアイドルが、たくさんのファンをステージ上から眺めて幸せそうな顔をしているのを、その他大勢のひとりとして見ていたい。
最大多数の最大幸福を実現してくれるアイドルがすきだ。
明確でなくてもいい。勘違いであってもいい。
「ああ今目があった(気がする) 」
それだけで、生きていて良かったと思える。

そうやってドルヲタをやってきた私にとっては、彼らのコンサートを十全に楽しむことはできなかった。好みの問題だけど。

 

十全には楽しめなかったとはいえ、十分楽しんだとは思っている。
なんなら超楽しんだ。
番組協力とか、アイドルを近くで見られる機会はあるけれども、どうしたってコンサートが一番だと思う。

だってそこにアイドルがいて、歌って踊ってきらきらしてるって、やっぱり最高なんだ。

 

*1:ナカイの窓でHey!Say!JUMPの有岡くんが「事務所の偉いひとに見習いなさいと言われる」と語った、中居くんのファンサ。

*2:最近で言うと、Sexy Zone中島健人くんがぶっちぎってクレバーだと思っている。Jr.だと平野紫耀くん。

*3:このメンバーにはこうあってほしい、世間にはこう見えてほしい、というSMAPへの愛に満ちた強烈な願望だと思っている。Fiveシリーズについて話し始めたら止まらないからこのあたりで。

*4:ナチュラルにドン引きした。カニ入ってないタイプのカニクリームコロッケだったかもしれないし、今の神山くんがエビカニアレルギーではないかもしれないけど、それとこれとは別というか、すくなくとも仮にもキャスター枠に食い込みたい人が言っちゃいけないよね。

降り先模索記~ジャニーズWEST 1stコンサート編(前)~


年始、担降り先を探す心の旅、名付けて『降り先模索記』。
遅まきながら、ジャニーズWEST 1stコンサート 一発めぇぇぇぇぇぇぇ! 前編です。新年早々、応援したいアイドルに気付いてしまったかもしれない話(前)ともいう。そのうち、キスマイ新春イベント編をお送りいたします。たぶん。予定は未定。

 


中居くんが好きすぎてつらいから誰か担降りさせてくれ。

最近の口癖である。
いや私は中居担とは名乗れないのだけれど、他に適切な言葉が見つからないので担降りという言葉を使っている。
とにかく、中居くんが器用で不器用で天使で閻魔様で格好よくてかわいくて好きで好きで好きで好きで好きで好きでつらい。つらすぎていっそ他のアイドルに嵌まりたい。それでもやっぱり中居くんってなって戻ってくるんだろうなあ、と思いつつ刹那的な享楽に踊らされたい。

というわけで、ジャニーズWESTのコンサートを見に、大阪に行ってまいりました。都民なのに、横アリ蹴って城ホ行く不思議。
やっぱり、関ジュ出身の彼らを見に行くのならば、ホームたる大阪公演に行かねばならぬと思ったのですよ(???)。何事も形から、担降りも形から。


城ホついた瞬間、平均年齢の低さに打ちのめされる私。あちこちから聞こえるこてこての関西弁も怖い。
心を落ち着けるために、iPodSMAP聞いた。SMAPの曲で武装してようやく回りを観察できたのだが、なんというべきか、空気がきゃぴきゃぴしてた。年齢とかそういう問題だけでなく、雰囲気が若かった。


アイドルがアイドルとして輝ける場。それが、コンサートである。きょうび、アイドルはマルチタレントであることが求められるが、アイドルが全力でアイドルをやれる場所が、コンサートだと思う。
そんなコンサートで、ジャニーズWESTがどう煌めいてくれるのか、楽しみだった。

しかし、終わってみれば、私にはジャニーズWESTの記憶が、断片的にしかない。

 

 


実はそんな予感はしてた。
横アリの初日、バックに関ジュがつくんじゃないかってその界隈がざわざわしてた。あの子の名前があって、あの子がいるんじゃないかって、私の心もざわざわした。
横アリの1公演目が終わって、あの子がバックについていることが分かった。横アリにいたからといって城ホにいるとも限らないとはいえ、あの子がいるかもしれないと思うと、あの子に、ここに君を気にかけてる人間がいることを知ってほしくなった。
ファンサが欲しいのとは違う(どちらかというと、過剰にファンサほしがるヲタも、過剰にファンサするアイドルもあまり好きではない)。ただ、あの子に、君のことをみてる人間がいるんだよって教えてあげたかった。教えてあげたいというとなんだか上から目線で好ましくはないのだけれど。

そう思うと、いてもたってもいられなくなって、私は数年ぶりにうちわを作った。中間担(仮)であったはずが、数年ぶりに作ったうちわは、違う子の名前だった。
淳太くんのうちわ?借りたよね。

 

大阪入り前日、久しぶりにアイドルがアイドルとして輝ける現場に足を踏み入れる高揚感から、寝られないんじゃないかと思った。
そんなことはなかった。むしろ秒で寝た。が、起床予定時刻より大幅に早く目が覚めてしまった。その時、ふと思ってしまった。
ああ、今日はステージにあの子がいるかもしれないんだ。
そう考えるとわくわくわくわくしてきた。

あれ、もしかして私って自分で思ってたよりあの子のことが好きなのかもしれない。

コンサートが始まって、自分で自分に驚いた。
横アリのレポとか熱心に漁ったわけじゃないから、いまの髪色も知らずに挑んだし、横アリに入った友人からは「どこにいるか分からなかった」と言われたことだし、簡単に見つけられないだろうな、と思っていたのに、あの子のこと、秒で見つけてた。
ものの見事にあの子しか見られなかった。
隣の友人からは「いる???」って聞かれた。全然いるのに。もしかして、こんなにもあの子から目を離せない私ってマイナーなの?

私は、決してバックのジュニア目当てでチケットを取ったのではない。むしろメインのアイドルを見ないのはコンサートにおいて邪道ではないだろうかとすら思っていた。
邪道なのは、私だった。

 

当たり前だが、大多数はジャニーズWESTを目当てにこのコンサートに来ている。1stコンサートだからバックに誰をつけるのかなんて想像しかできないわけだし、そもそも1stコンサートはおめでとうの場でもあるのだから、ジャニーズWESTをみないのが少数派で邪道であることなんて、火を見るより明らかである。
どれくらい少数派だったか。アリーナに入ったとき、それを痛感した。

バックステージにジャニーズWESTのメンバーが勢揃いしていた時のことである。
もちろん、9割の人は、バックステージにいるジャニーズWESTを見る。でもその時、あの子は中央のステージ脇の花道にいた。メインたるジャニーズWESTに背を向けて、そちらを凝視する私。
メインに背を向けてたのなんて、わたしと、近くにいた向井康二くんのうちわを持った子くらいだった。そうだよね、近くのイケメンを見るよね、普通。私は、昔からそうなんだが、近くのイケメンより遠くの推しなんだ。

近くのイケメンより遠くの推し。
これを徹底しすぎた結果、同じくアリーナで、真隣をトロッコで通る神山くんをガンスルーするという事態も起きた。双眼鏡で遠くのあの子を見ていたら、視界の端に、派手な色の何かが横切った。
「え?」と思ってそちらを見ると、サインボールだった。ということは、と顔をあげると真ん前を、神山くんが通りすぎていった後だった。
ちょっと待て。私は、通路側にいたのにも関わらず、神山くんがトロッコで通るのにも気がつかずに遠くのあの子を見ていたのか。正気か。


あの子、びっくりするくらい表情が固かった。何年ジュニアやってるの。なのに、ジャニーズWESTとか関ジュの子たちと絡むときだけ、とっても良い表情するんだ。
あの子、『ええじゃないか』とか、サビの振りが本当に他の子たちと同じ振りなの?っていう躍り方だった。
煽りダンスの煽れてなさにも、『無責任ヒーロー』の振りのこなれてなさにも、『浪速一等賞!』のじたばたどたばた感も、MCで呼ばれて出たものの、立ち位置に迷ってそうな佇まいも、全部全部目が離せなかった。

器用で不器用なあの子が、私にとっては一等賞だったのだ。

 

 

ジャニーズWESTを見にきたはずなのに、なぜだ」

公演が終わるごとに私は繰り返した。次は、次こそはジャニーズWESTを見るのだ。そう決意しては結局、『近くのイケメンより遠くの推し』を実践してしまっていた。

 


関西ジャニーズJr.の、金内柊真くん。
わたしは、君の未来を探したいよ。

 

 

新年早々、応援したいアイドルに気付いてしまったかもしれない話(序)

新年明けましておめでとうございます。
今年も元気にドルヲタしちゃうぞ。なんせ元日からスマショに行って推し事始めしてきましたもの。『ユーモアしちゃうよ』の振り付けかわいすぎますもの。


相変わらずアイドルについて言葉にしたいことが溢れている世界が楽しくてつらい。いま書きたいのは「中居正広と舞祭組」です。どこかのインタビューで中居くんが「舞祭組はあと一曲で手を引きたい」というようなことを述べていて、わたしが「中居くんはこう考えているのでは」と予想してたこととどんぴしゃだったのが嬉しかったので、早めに文章化したいところ。

 

 

なのですが、その前に新年早々、中居くんに許されてる「たまの浮気」をしてまいりました。ジャニーズWESTの1stコンサートと、Kis-My-Ft2の新春イベントです。
そう、私はこのブログを始めたとき最初に書いた記事で「担当候補」として挙げた4人を、2015年がスタートして十日と経たないうちに、全員見てしまったのです。
ちなみに昨年10月時点でわたしの「担当候補」は、以下の通りでした。

①本命・中間淳太(ジャニーズWEST)
②対抗馬A・金内柊真(関西ジャニーズJr.)
③対抗馬B・藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)
④大穴・横尾渉(Kis-My-Ft2)
(以上、敬称略)

アイドルがアイドルとして輝くステージを愛する私としては、コンサート(キスマイはイベントではあるけど)を立て続けに見てどうなるか、自分でもわくわくしていました。
言葉にしてしまうと現実感を持ってしまうので躊躇してしまうのですが、すでに散々言い散らかしたあとなのでもうそんなことを言ってもしょうがない。

わたしは、金内柊真くんを応援したい。

 

ああ、言ってしまった。
自分でもここに転がるとは思っていなかったのです。なんだかんだ中間淳太くんに落ち着くのだと思ってたのです。なんという急展開か、わたしは金内柊真くんを応援したかったことに気付いてしまった。自分でもびっくりしている。

 

 

そんな感じの、新年早々の「たまの浮気」見聞録も、そのうちにまとめたいところ。Mr.SコンサートBlu-rayの中居くんかわいいコレクションも文章にしたいですし。

今年も、アイドルなしではいきてゆけないようです。

 

かわいいのは犬千代ちゃんか、それとも


本ブログのタイトル『原点回帰』の原点とはすなわち、SMAPの中居くんのことであるが、ドルヲタひいてはジャニヲタとして生きる上で、私はどうしたって中居くんの担当を名乗ることができないのだ、という話をいつぞやに綴った。


私には『担当』というべき存在はまだいないのかもしれない - 原点回帰

 

しかし、なんやかんやと色々あって、あのとき担当候補の本命であった「中間担」としてジャニヲタライフを送ってみようと思わされる出来事があって、とりあえずは「中間担(仮)」として生きていくことになった。(このあたりの話は諸事情あって詳しく述べられないのが残念である。)

「中間担(仮)」として過ごす日々は、楽しかった。
地上波に出るごとに一喜一憂し、Mステ出演の喜びを噛み締め、コンサート決定に狂喜し、舞台に何度通えば良いのかと悩む。なんと新鮮で楽しいことだろう。
中居くん、ほぼほぼ毎日メディア露出あるし、そのほとんどが冠番組だし、ドラマも決まるし、個人としては正直ジャニーズ1供給あるっしょ。事務所の稼ぎ頭じゃん?芸能界でも屈指の仕事量じゃん??なんかもう、ヲタがどや顔になるよね、

「仕事ありすぎて追えない~~、後輩に仕事ちょっと分けてあげてもいいくらいだわ~~(といいつつ、譲る気は一分もない)」

みたいな???
そんな日々を送っていた私にとって、「中間担(仮)」として過ごす日々の、まだまだ発展途上のアイドルを見守る不安定感はひどくきらきらしていたし、魅力的に思えていた。

 

 

 


はずだった。

 

 

 


いつの間にか、「中間担(仮)」として生きてみることにしたということを、忘れさせる瞬間ができてしまった。
盲目的に愛をそそぎたい対象ができてしまったのではないか、と思わされてしまった。

そう、犬千代ちゃんである。

 

信長協奏曲』の、犬千代ちゃん。

いやもうすでに前田利家なのだけれど、犬千代という幼名があまりにもしっくりきすぎて、未だに犬千代ちゃんと呼びたくなってしまうのだ。
いぬちよちゃん。もう、字面からしてかわいいのカタマリ

週に一度の月曜日が待ち遠しい。
月曜日はスマスマもUTAGE!もあるから、もともと待ち遠しくはあったけれども、月曜9時の『信長協奏曲』を楽しみに憂鬱な月曜日を乗りきっているような気にすらなってくる。『信長協奏曲』。いやさ私の中では『犬千代協奏曲』か。
犬千代協奏曲。
犬千代コンツェルト。
いぬちよ-こんつぇると。
かわいい。
犬千代だけでかわいいのにコンツェルトってつくと3割増しでかわいいね、勝手に付けたけど。犬千代ちゃんのかわいさに踊らされてる私からすると、『犬千代協奏曲』というより『犬千代狂想曲』かもしれない。

 

犬千代ちゃんはかわいい。
初登場のシーンからかわいい。小姓感はんぱない。そりゃ信長のお手付きになっちゃうよね、うんうん、かわいい。
家臣団の中でひとり、ド派手な着物なのがかわいい。かぶいちゃっててかわいい。うんうん、おしゃれさんだね、かわいい。
髪型がかわいい。ポニーテールのごとき結わえ方がかわいい。耳のあたりからたれる髪がかわいい。なんだよ姫カットかよかわいい。合戦の前後でも変わらなくてかわいい。うんうん、おしゃれさんだね、かわいい。
サブローの「はっけよい」に不思議顔なのもかわいい。うんうん、素直なんだよね、かわいい。
今川軍の振りしてサブロー助けにきて、殿にアピールしてるのもかわいい。そのあとそのまま今川軍として連れてかれちゃうのもかわいい。うんうん、詰めが甘いね、かわいい。
そのあとその今川軍の振りのために奪った甲冑やらなんやらを脱ぎ捨てていくそのちょこまかとした感じもかわいい。うんうん、殿のためにがんばったんだよね、かわいい。
サブローの首の危機にきゃーってなったけど、勝家に「なにかあったら報告しろ」って言われてたことを思い出してハッとなるのもかわいい。うんうん、報連相って大事だよね、かわいい。
今川に勝つための策を練ったり、それらを実行するに当たって不安や困惑を隠しきれないのもかわいい。うんうん、思ってること顔にでちゃうんだよね、かわいい。
なんかもうかわいいところありすぎるあたりがかわいい。
信長とサブロー、髪も着物もまったく違うのに「着替えました?」「まーた着替えられました??」で納得しちゃうのもかわいい。うんうん、単純なんだよね、かわいい。
そんでもってサブローに壁ドンされちゃうのもかわいい。うんうん、ちょっと頭たりないんだよね、かわいい。
「殿!」「殿~!」って殿に忠実でどこまでも着いていこうとしちゃうあたりもかわいい。うんうん、殿大好きなんだよね、かわいい。
サブローが撃たれたときも「殿は助かりますよね!?」って殿殿うるさいのもかわいい。うんうん、殿が第一なんだよね、かわいい。
ゆきを連れ戻すところでクールになっちゃってるのもかわいい。うんうん、殿に重要な役目を仰せつかって張り切っちゃったんだよね、かわいい。

全体的にわんこみたいで、かつちょっとあほなところがかわいいよね。うんうん、いっしょうけんめいなんだよね、かわいい。


ビストロに『信長協奏曲』チームで来店したときもかわいかったよね。
人見知り発動してるのもかわいい。
親友フィーリングカップルでの後輩感がかわいい。
中居くんに「(車は)何乗ってるんですか?」って聞かれておろおろしちゃって慎吾ちゃんに助けてもらったのもかわいい。(盛り上げようと奮闘してる中居くんもかわいい。)
自分で「普段はにこにこしてるタイプ」「ニコニコさしてください」とか言っちゃうのもかわいい。(自己紹介盛り上げようと奮闘してる中居くんもかわいい。)
「年上の人が年下にも自然に感謝を伝えられるのがカッコいい」と答えて、「そのコメントありがとな」って中居くんに言われて困り笑いしてるのもかわいい。(盛り上げようとばっちり笑いを取りに行っちゃう中居くんもかわいい。)
さらに慎吾ちゃんに「自然に中居くんからその言葉引き出してくれてありがとな」って言われて、サタスマの二段構えコントに笑っちゃうのもかわいい。(このノールックパス加減のサタスマたまらんから中居くんもかわいい。)
中居くんに「SMAPよりスゲェところ言ってみな」って言われて困ってるのもかわいい。(自分が道化になって後輩をおいしくいじってあげる中居くんもかわいい。)
結局「洗顔の泡が気持ちいい」という答えにするのにわざわざ木村くんの名前まで出しちゃうのがかわいい。(ここで机バシバシ叩いちゃうくらいウケてる中居くんもかわいい。)
結局期待も予想も欠片も裏切らずに木村くん選んじゃうあたりもかわいい。(プリクラ撮らずにすむ上に笑いも取れると考えて藤ヶ谷選ぶ中居くんもかわいい。)
中居くんが藤ヶ谷選んだことを明かされて固まってるのもかわいい。(したり顔で笑ってる中居くんもかわいい。)
「俺もう藤ヶ谷とぜってぇ喋らねぇ!」と中居くんに言われて、まいったなーって顔してるのもかわいい。(わざとスネてもれなく笑い取りに行く中居くんもかわいい。)

 

あれ。これは犬千代じゃなかった、藤ヶ谷太輔だった。

あれ。もしかして、かわいいのって藤ヶ谷太輔のほう……?

 

犬千代ちゃんがかわいいから、藤ヶ谷太輔がかわいいのか。

藤ヶ谷太輔がかわいいから、犬千代ちゃんがかわいいのか。

 

私はまだ、その答えを出せずにいる。
いや、ほんとうは答えは出ているけれど認めたくないだけなのかもしれないなと、キスマイのファンクラブ会員証を手にして、思った。

 

 

敬意を表すべきアイドル略して「敬意ドル」

 


前のエントリーで、『アイドルグループにおいて、「敬意ドル」という枠があり、アイドル力に優れている、圧倒的0番感があるといった、いわゆるセンターやエースと呼ばれる存在を、敬意を表すべきアイドル略して敬意ドルと勝手に呼んでいる。』、という話を少しした。

今回は、私が「敬意ドル」と呼んでいるアイドルが現在誰なのか、ということをまとめていきたい。誰のためってそりゃ、自分のために。

 

 

木村拓哉さん(SMAP)
イケメンの代名詞とも言える「キムタク」という通称。「キムタク」はあだ名というより、もはや固有名詞として一人歩きしている。ジャニーズの代表、というだけでなく、未だに日本を代表するイケメンといっても過言ではないだろう。
私は木村拓哉が存在する時間軸に生きていることに感動すると同時に、木村拓哉が存在する世界で生きていることに絶望させられている。木村拓哉というアイドルをリアルタイムで見られる幸運に感謝をし、また木村拓哉が現実に存在してしまう世界で生きなければならない矮小な自分に絶望するのだ。
10代20代の木村拓哉はそれはもう文句なく格好良い。30代になろうとも格好良かった。40代の今もなお、コンサートを見にきた10代の後輩にすら強烈な印象を与える格好良さを持つというのは、畏怖すら感じる。木村拓哉木村拓哉であり続けてくれることへの、畏れに近い喜びを抱かざるを得ない。
SMAPというグループのファンである私としては、木村拓哉中居正広を同級生にした神がいるのならば、喜んで帰依させていただきたいと思っている。
木村拓哉は一分の隙もなく木村拓哉であり、いついかなる時でも圧倒的な輝きを放っているので、この曲の木村拓哉がすごい、ということが選べない。あえてなにか挙げるとするならば、最近は木村さんの『One Chance』(Mr.S収録のソロ曲)が好きだ。木村拓哉木村拓哉であり続け、40代になって歌うこの曲、実に深みがある。木村拓哉木村拓哉たるために、いかほどの努力をしてきたのか。その片鱗が、うっすらと見えるような気がして、ぞっとするほどの感動を覚える。
もっとも、これはSMAPというグループに共通することでもあると思う。平均年齢が40を越えてもなお、底が見えないアイドルグループSMAP、そしてその中央で輝き続ける木村拓哉ああ、この世は美しいのだと、歓びなのか絶望なのかはわからないなにかが、心を震えさせる。


山下智久さん
目の保養とはすなわち、山下智久のことである。
顔の造作が飛び抜けて美しい。あどけない少年だった頃から今まで、絶え間なく美しい。ダンスや歌がどうだこうだという以前に、ただ立っているだけで画になる、天性の美貌。その美しさの前では、称賛の言葉すらも不必要だ。そのままで美しいのだから、余計な装飾などいらない。
ちなみに私が好きな山Pの曲は、『愛、テキサス』。「鈍痛」と「Don't you」を掛けてくるあたりが好みだし、メランコリーな曲調とアンニュイな雰囲気の山Pの歌声が非常にマッチして、なんとも言い難いオリエンタルな空気を生み出している。オリエンタルな雰囲気といいつつ、タイトルは「テキサス」というところに、また絶妙なアンバランスさを勝手に感じて感嘆させられているのだが、なんとなく語呂が良いからと横文字使いすぎて、自分でも何が言いたいのか良くわからなくなってきた。
が、言いたいことはただひとつ。山下智久は絶え間なく美しい。人類の奇跡と称されて当然であろう。人前に立つ仕事を選んで、その容姿を惜しげもなく我々に見せてくださっていることに感謝したい。


亀梨和也さん(KAT-TUN)
亀ちゃんのウインクは、重要無形文化財かなんかに登録した方が良いと思っている。
あのウインクは「キャー!」というより「ほう…(感嘆)」というほうが相応しいのではないだろうか。超一級の芸術品を目の前にしたような心持ち。タイミングの良さといい、さらっとこなしてしまう適度な抜け感といい、この美しき刹那を切り取って永遠のものにしたい反面、永久に瞬間的な美として存在してほしいという、背反する思いを抱かせるウインクである。
彼のアイドルとしての輝きは、天賦の才はもちろんだが、後天的な努力で身に付いた部分の方が大きいのではないか、と見ていて感じる。私はアイドル力は「ポテンシャル+努力」であると考えているのだが、ポテンシャル単体だけを見たとき、他者がどんなに努力を重ねても到底追い付けないほど圧倒的な才能の持ち主というのは、そうそういないと思っている。世の中、正統派が好きな人ばかりではない。それこそ、前項に挙げている、反則的な美しさの持ち主である「人類の奇跡」こと山下智久さんくらいではないか。ただ、もともと高いポテンシャルの持ち主が努力をしてしまうと、どえらいことになるので誰も追い付けないのだ。
話を亀梨さんに戻すと、彼のアイドルとしての輝きは、まさに「もともとあった非常に高い素質」に「相当な努力」がプラスされて、アイドルを享受する側がもろ手を挙げて降参したくなるレベルに至ったのではないだろうか。 勝手な推測でしかないけれども。


☆山田涼介さん(Hey!Say!JUMP)
私はうっかり、山田涼介主演の『金田一少年の事件簿』特別編・連続ドラマともにすべて見てしまっている。特にHey!Say!JUMPに深い興味を抱いたこともないのに、1話も欠かすことなく、すべて見た。なぜなら、そこに山田涼介が主役として存在するからである。
申し訳ないが、ドラマ自体は正直おもしろくなかった。にも関わらず、完走してしまった。なぜならそこに山田涼介が主役として映っているからである。
主役・山田涼介が映っているというだけで、それを見る時間を投資する価値があるのだ。なぜなら主役である山田涼介は美しいからである。
結論が出てしまったが、山田涼介は美しいのだ。ただ見た目が美しいということではない。山田涼介という存在が美しいのだ。特に、「センター」あるいは「主役」というポジションについた時、山田涼介は類い稀な美しさを発揮し、われわれ享受者はその美しさに捩じ伏せられる。圧倒的な美の前にひれ伏したいからこそ、私は山田涼介を見るということに時間を割いてしまったのだろう。

 

藤ヶ谷太輔さん・北山宏光さん(Kis-My-Ft2)

この二人は、アイドル力の発揮の仕方が非常に近いと思っている。

踊りといい、歌といい、目線といい、表情といい、自分の魅力を余すことなく理解した上で、それをここぞという時に意図的に発揮する「魅せ方」を知っている。カメラに抜かれる瞬間に、自身の魅力をスパークさせることができるという、いわば「プロのアイドル」的な能力は、男性アイドルというよりは、女性アイドルに近いかもしれない。

とにかく、魅力というものの最大値を100としたときに、それを120だったり200だったり、より大きく見せられる緩急の付け方が上手いのだ。160キロの豪速球を投げなくとも(投げられなくとも)、チェンジアップを使うことによりストレートの体感速度が上がるという。とはいえ、わざと手を抜いているだとかそういうことではなく、セクシーさを纏わせる「適度な抜け感」の使い方が絶妙だと思うのだ。そういった緩急の付け方、落差の生み出したかが抜群に優れているからこそ、フロントメンバーたりえるのだろうと思う。

彼らが現在に至るまで、どれだけ自分と自分のパフォーマンスを研究・分析し、客観視してきたのだろうかと思うと、目眩がする。少し前の項目で、アイドル力は「ポテンシャル+努力」であると考えている、と述べたと思うのだが、この二人はもともとポテンシャルがあるのかないのかわからなくなるほど、並々ならぬ努力を感じるのだ。ただし、結果的に努力を感じるのであって、いかにも「努力してます」感なんてものは、一切感じさせないところがこれまたプロフェッショナル。「分かっててやってる」感がありながらも、その自己分析が決して間違っていないどころか、ドンピシャ正解であるからこそ、ステージ上でのパフォーマンスが圧倒的に上手いのだろう。そして、ステージ上でのパフォーマンス力がずば抜けて上手いこの二人がいるからこそ、安心してフォトジェニックな玉森さんをセンターに据えることができたのであろう。

 

 

玉森裕太さん(Kis-My-Ft2)

藤北が努力型アイドルであるとすれば、玉森さんは天才型アイドルではないだろうか。パフォーマンスがどうのこうのではなく、存在がすでにアイドル。いついかなる時、ついぼけっとしてしまった時に抜かれたとしても、「可愛い」と思わせてくれる画の力がある。さらに、ぱっと見て、「ああこいつがセンターだな」と分かるビジュアル。玉森さんがセンターであることは、Kis-My-Ft2の大衆化に大きな役割を担っているだろう。

玉森さんはいわば、Kis-My-Ft2というグループに釣り上げるための疑似餌である。玉森さんを入り口にKis-My-Ft2に興味を持ち、グループのファンへと成長させることができる。一般層へのアピールに最適であろう玉森さんを、デビューを機にセンターに据えた、戦略の妙を感じる。また、中央に天才型アイドルを配置し、両脇を努力型プロアイドルで固める、そつのなさ、そしてそのバランスの美しさ。センターに天才型アイドル玉森さんがいることにより、努力型プロアイドル藤北の玉森さんとは違う輝きがより際立ち、藤北がいざセンターに立った時にラスボス感が生まれ、「キスマイってすごい」と思わせてくれるのだ。

また玉森さんの素晴らしいアイドル力は、『キスマイbusaiku!?』にも現れていよう。「親友の結婚式のスピーチ回」で、事前にマナーについて調べて挑むという、番組という仕事への姿勢の素晴らしさは、しっかり準備ができるから推されるのだなあと感じさせられる。ただ、なによりも素晴らしいのが、「時々、とんでもやくやらかしてしまう」点である。「お弁当回」でのキャラ弁や、「プリクラ回」での右往左往っぷり。特に、1位が普段後列・下位にいるメンバーである時にやらかす、というのは天才的なアイドル力ではないだろうか。もちろん、バラエティーとしての面白さが成立する点も素晴らしい。しかし、この「ときどきやらかしてしまう」、つまり基本的には王子様然としているのに、ふとした瞬間にちょっとダメな部分がチラリと見える、ほど良いポンコツ感が、「玉ちゃんから目が離せない」という愛らしさを生み、ビジュアルクオリティの高さにも関わらず、親しみやすさをもたらす。

天性の愛され気質を持った、ビジュアル力のあるセンター、最高か。

 

 

佐藤勝利くん(Sexy Zone)

山Pに続いて、顔の造作が飛び抜けて美しい枠。

勝利くんがジャニーズ事務所に入ってくれたことを心から感謝したい。その美しさを全面に押し出せる職業についてくれてありがとう。

ただ、勝利くんが素晴らしいのは、決してただ流されるままにアイドルなったわけではないというところにもある。様々な媒体での発言を見る限り、勝利くんはアイドルリテラシーの高さも際立っているのがわかる。アイドルとは夢を与える存在でありながら、職業であり仕事である。アイドルという仕事を自ら選び取った、という意志が伝わってくるところが、センターを宿命付けられた美しさと同じくらい評価できよう。

絶対的0番を「与えられた」とも言えるし、「つかみ取った」とも言えるアイドル・佐藤勝利がこれからどのように歩んでいくのか、非常に興味深い。

 

 

重岡大毅くん(ジャニーズWEST)

彼には「アイドルスイッチ」が備わっているのではないか、と常々思っている。ステージに立った瞬間、明らかに自分でコントロールしてとんでもなく大きな輝きを放っていると感じさせられるからだ。

また、『ジパング・おおきに大作戦』のMVを見て、アップで映すリップシンクというものは、こんなにも個人差が大きく現れてしまうものかと感じた。その差についてあまり詳しく言うことは控えるけれども、とにかく重岡くんにはセンターに立っていることを問答無用で肯定させるだけの輝きがあった。前から思ってはいたけれど、まざまざと見せつけられ、敬意を表すべきアイドルであるとまたしても感じさせられた。

それから『な・に・わ・ぶ・誌』が更新されるたび、私は彼のアイドルリテラシーの高さに敬服させられている。どこでなにをしているか、とか、どういうことを考えているか、というのをほとんど明かさないその危機管理能力の高さ、素晴らしすぎやしないか。アイドルが自分で内容を考えて文章化することは、諸刃の剣であると思っている。自分の言葉で発信する、さらにそれが文字化されているというのはそれだけで隙になり得る。「あの時、ああ言っていたのは嘘だったの!?裏切られた!」と言われてしまうリスクを下げる、その隙を見せないクレバーさに感服。どこまで深く考えてそうしているかはわからないが、どちらにせよ評価は変わらない。なぜなら、意図してやることはもちろん素晴らしいが、意図せずにできるということも、また才能であると思うからだ。

 

 

 以上が、現在私が勝手に「敬意ドル」と表しているジャニーズアイドルたちである。

◯年前までだったら◯◯さんを入れていた、とか、私が感動してやまないSexy Zone中島健人くんを入れるべきか、とか色々と人選に苦慮したが、あくまで「現在」ということにこだわってみた。

Sexy Zone中島健人くんに関しては、彼一人でまるまる一つの記事をかける自信があるほどに、日々感動させられており、「敬意ドル」のくくりにぜひ入れさせていただきたいほど高く評価している。しかし、「敬意ドル」の基本は、1グループにただ1人の輝ける「センター」「エース」であるので泣く泣く外してしまった。(Kis-My-Ft2からいわゆるフロントメンバー三人をまとめて選んでいるのは例外とする)

とはいえ、中島健人くんがセンターにふさわしくない、と言っているわけではないし、中島健人くんがセンターを張るSexy Zoneもそれはそれは魅力的だと思う。むしろ見たい。ただ、私には圧倒的0番感を誇る佐藤勝利くんの未知の可能性への多大なる期待があるので、固定センターを望むわけではないが、基本センターであってほしいという願望を込めて、Sexy Zoneからは佐藤勝利くんのみを入れさせていただいた。

 

能力と努力に感嘆させられ、その素晴らしさに敬意を表して投資したいと思わせてくれる、アイドルたちを、これからも見守っていきたい。

ただ私の場合、評価が高いからといってイチオシになることは、基本的にないのだけれども。世の中、正統派好きだけとは限らないのよ。